10kg超えポメ「はな」の災難

毎週4日ごとに実家に帰るたびに、
愛犬「はな」の体重が増えてるような気がする。
もうすでに10kgは超えてるから、
これ以上はいくら何でも増えんやろと思ってたら、
この前抱き上げようとした時あまりの重さに
腰をひねってしまい、
10日間ほど痛みが引かなかった。

胴回りの肉付きが半端なく、
毛皮の上からでもボテッとした体型がわかる。
試しにメジャーで測ってみたら、
な、なんと58cm!!

胴回り58cmのポメって…。

これはもうポメではない。

ポメラニアンと言えば
甘えん坊の性格といい、
小さくてちょこまかと動く様といい、
愛らしいワンちゃんの代表格ではないか。

ではこの物体はいったい何だ?
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世の中にコレより巨大なポメは存在するのか?

柴犬よりも大きいポメ。
体形のイメージは犬というよりもはや子熊?

まあそれはさておき、
飼い主の悩みなど知る由もなく、
ひとりでおもちゃで遊んでいる「はな」を残し、
私はキッチンで洗い物を、母は部屋で寛いでいた昼下がりのこと、

突然、

んぎゃぁーーーーー!!!!
と何とも形容しようのない、
断末魔のような悲鳴が響き渡った。

何事!と私も母もリビングに行ってみると、
ネズミ捕りシートに絡め取られ、
ドタバタと必死で格闘している「はな」。

実家の家は相当古くてネズミの被害に悩まされていた。
そこで、ネズミの通路である床の間の隅に
ネズミ捕りの粘着シートを設置していたのである。
プロ仕様の強力な粘着力のシートである。

これを設置する時、私も「はな」がいたずらしたら困るなとは思った。
そこで「はな」に、ここに近寄ってはいけないと言い聞かせたのである。
「はな」もめずらしくお座りをして、神妙な様子で聞いていた。
実際、「はな」は興味を示さず近寄りもしなかったので、私もすっかりシートのことは忘れていたのである。

ところが、好奇心に負けてついに手を出したようだ。

最初はチョン!と手で触ってみたところ、
ベチャとひっついて取れない。
無理にひっぺがそうとしてもう片方の手がひっつき、
焦れば焦るほど粘着シートが移動し、
もう自分の力ではどうしょうもない状態になって、
パニックを起こしたようである。

私と母が駆け付けた時には
B5サイズのシートを胸と腕に貼り付けてあおむけでバタバタしていた。
あばれる「はな」を二人がかりで押さえつけ、
強力に絡みついているシートをハサミで切り取るのだが、

近所の人から虐待を疑われるから
悲鳴はやめてくれ!
と「はな」を叱ったりなだめたりしながら
小一時間ほどかかって
何とかシートは剥がせたが、
粘着剤がきれいに取れず、
腹やら胸やら肉球やら、いたるところに黒いものがねちゃっとくっついている。
すぐさま「はな」を風呂場に引きずって行き、
シャンプーをするのであるが、
「はな」はシャンプーが大嫌い!
ついでにドライヤーも大嫌い!

普通の体形のポメを洗うのなら造作もないが、
体当たりで抵抗してくる10㎏を洗ったり、
ドライヤーで乾かしたりするのは大変である。
洗い終わたら私も床も水浸しになった。

「はな」はといえば
一目散に飛んで逃げ、
ベッドの下の暗い場所に入り込んで出てこない。
相当ショックを受けたようである。

しばらくして出てきても、呼んでも近寄ってこない。
もしかして私のことを、
立て続けに嫌なことをしたヤツと見なしているのかもしれん。

心外であるが「はな」に嫌われるのも困るので、
おもちゃで遊ぼうと誘ったり、
おやつを差し出したり、
一生懸命に機嫌を取る私であった。
けっ、あほくさ。

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洗っても黒いものがついている「はな」